【国家資格対策】無人航空機操縦士試験 学科試験の概要と問題集

ドローン国家資格

《無人航空機操縦士技能証明 学科試験について》

<無人航空機操縦者技能試験とは>
無人航空機、つまりドローンの国家資格を取得するために必要な試験の一つです。
学科試験に加え、実地試験、身体検査をクリアして国家資格取得となります。

1等と2等に分かれており、学科試験は
1等は70問中63問(90%)以上で合格。制限時間は75分です。
2等は50問中40問(80%)以上で合格。制限時間は30分です。

受験資格は、16歳以上で航空法の罰則を受けていなければ受験可能です。
 ※より詳しいことは試験機関(日本海事協会HP)でご確認ください。

<受験方法>
上記の試験機関に記載されていますが、ざっくり説明すると

1. ドローン情報基盤システム(DIPS2.0)で、技能証明申請者番号を取得。

2. 試験機関経由でCBT方式の学科試験を受験できるサイト(プロメトリック)にいく。

3. プロメトリックIDを取得し、目的の試験を受験予約する。

4. 指定した受験日に。指定した会場で試験を受ける。試験終了後すぐに結果がわかる。

5. 後日登録したアドレスに正式な合否が通達される。合格なら、実地試験へと進む。
 ※指定講習機関で先に実地講習を受けている場合は身体検査に進む。この場合、学科/実地は前後しは問われない。

という流れで受けることになります。(この記事では実地試験の説明は省略)

《実際に学科試験を受験した感想》

私は2023年4月に、1等学科試験を受験しました。
勉強時間にして大体10時間程度でした。結果は無事に合格できました。

>>> 勉強方法について

前提としてドローン検定2級という民間資格を持っており、ある程度の基礎知識がありました。
加えて、国交省公式の学習テキストである「無人航空機の安全に関する教則」を2周ほど、じっくりと読み込みました。
計算問題もあるので公式は確実に覚えておいた。(2等は計算問題ない)

Youtubeにオリジナルの計算問題を出してくれている方がおり、勉強に活用させてもらいました。

試験を受けた感想>
予想以上に時間との戦いになりました。
70問を75分で解かなければならず、開始直後は1問1分以上費やす事が多く焦る。
中盤はスムーズに進んだが、40問目付近で計算問題が5問出て時間を費やした。
また60問目以降は長文のリスク回避事例問題であり、考える時間が必要でした。一通り終わった時点で残り15分弱となり、見直しの時間が少し足りませんでした。

問題構成として、1〜35問までが正誤問題。40問辺りで計算問題が5問。その後また正誤問題で、60~70問が文章問題となっている。(毎回そのようになるかは不明)

<ポイント>
・計算問題は慣れてないと大幅ロスに繋がる。スピーディに解けるように何度も練習しておくと吉。
・先に正誤問題を全て回答しておくと時間に焦らなくて済む。
・CBT試験を受けたことがある人ならご存じでしょうが、悩んだ問題に☑をつけて後ですぐに見返しできる。

《例題》

ここからは「無人航空機の安全に関する教則」から試験に出題されそうなところを抜粋します(守秘義務上、これが出たとは言えないが)

・正誤問題

例題1)
重量がちょうど100gの無人航空機は、航空法上では「模型航空機」に分類されるので、航空法上の規制なく屋外で飛行できる。

例題2)
保管中のバッテリーの故障は、重大インシデントに含まれる。

例題3)
空港におけるドローンの規制範囲について、福岡空港の進入表面の下の空域は、飛行規制空域に含まれる。

例題4)
天気図において、等圧線の間隔が狭くなっているところは、風速が強いところであるため、飛行を控えるべきである。

例題5)
カテゴリⅡB飛行を行うにあたって、技能証明を受けている操縦者が機体認証された機体を飛ばす、又は国交省からの事前承認を受けており機体認証された機体を飛ばす場合に限り、安全対策を講じる必要はない。

例題6)
航空機の飛行方式として計器飛行方式(IFR)と有視界飛行方式(VFR)があり、計器飛行方式は航空交通管制機関が与える指示等に常時従って飛行する必要があるが、有視界飛行方式で飛行する航空機はパイロットの判断で飛行を行ってよい。

例題7)
フライトコントロールシステムは、無人航空機を操縦するうえで重要なセンサー技術であり、送信機に内蔵されている。

例題8)
航空機はピッチ操舵(エレベーター)によって上下移動、ロール操舵(エルロン)によって左右移動、ヨー操舵(ラダー)によって機首の方向変更を行う。

例題9)
ドローンを飛行中に、機体は操縦者から見えない位置にあるが、補助者からはよく機体が見えていたため無線機を通して機体の一方向を正確に伝えることが出来たので、この飛行は目視内飛行に分類される。

例題10)
CRM(Crew Resource Management)とは、補助者や関係者との相互監視・確認、機体や送信機の警報、飛行空域周辺状況に関する最新情報の入手し、エラーに繋がる可能性のあるスレットの発生状況を早期に把握・管理し、万一エラーが発生しても事故等に至らないように適切に対処しようとするマネジメント手法のことである。

例題11)
ボルテックスリングステート(セットリング・ウィズパワー)を防ぐために、降下と水平移動を同時に行って下降させた。

例題12)
十分な強度を有する長さ50メートルの紐(ひも)で係留し、飛行可能な範囲内への第三者の立入管理等の措置を講じて無人航空機を飛行させる場合では、人口集中地区、夜間飛行、目視外飛行、第三者から30メートル以内の飛行及び物件投下に係る手続き等が不要である。

・計算問題

例題13)飛行機の滑空距離
高度1000mで飛行していた飛行機が滑空を始めてから地面に着陸するまでに進む距離は何mになるか。
ただし揚抗比は15とする。

例題14)フレネルゾーン半径 60% 
使用周波数が5.7GHz、送信側と受信側の距離が1,000mの場合のフレネルゾーン半径の60%の値(m)は何mか。ただし、光速は3×108m/sとする。

例題15)飛行機の旋回半径
飛行機が、飛行速度25m/s 、バンク角 30°で定常旋回した時の旋回半径として、正しいものを1つ選びなさい。ただし、重力加速度は 9.8m/s、tan 30°= 0.58とする。

例題16)仕事の率の変化
重さ5㎏のマルチコプターがホバリングしている時のローターの回転数が100rpsとする。この機体に2㎏のペイロードを乗せてホバリングさせる場合に、必要なローターの回転数はいくらになるか。
ただし重力加速度は 9.8m/sとし、空気密度は一定とする。

例題17)落下時の水平距離
高さ44.1mの位置で、5.0m/sの速度で水平飛行していたマルチコプターが、突如揚力失い降下を始めた。地面に激突するまでにマルチコプターが進む水平方向の移動距離は何mか。


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<答えと解説>

例題1)
>答えは×。航空法では、無人航空機の定義を重量100g以上としているため、重量ちょうど100gの無人航空機は航空法を遵守しなければならない。

例題2)
>答えは×。重大インシデントは、「無人航空機による人の死傷・物件の損壊、又は航空機との衝突接触が起こる可能性のあるできごと」であり、保管中のバッテリーの故障は当てはまらない

例題3)
>答えは。主要空港における進入表面(滑走路の延長線上3kmに及ぶ範囲)では、たとえ1mでも無人航空機を許可なく飛行させる事は出来ない。

例題4)
>答えは。風は気圧の高い所から低いところに向かって吹き、高低差が大きいほど強い風が吹く。等圧線は気圧の等しい所を結んだ線であり、間隔が短い(狭い)ほど気圧差が大きいことになる。

例題5)
>答えは×。カテゴリⅡB飛行を行う場合、技能証明を受けた操縦者が認証機体を飛ばす、又は国交省からの事前承認を受けて認証機体を飛ばす場合でも、飛行マニュアルを作成し遵守しなければならない。カテゴリⅡA飛行や、カテゴリⅢ飛行を行う場合は、上記に加えて「運航管理の方法」について国土交通大臣の審査を受け、追加で飛行の許可・承認を受ける必要がある。

例題6)
>答えは×。有視界飛行方式で飛行する航空機も航空交通管制機関が与える指示等に従う必要がある。

例題7)
>答えは×。フライトコントロールシステムとは、無人航空機に搭載されている各種センサからの情報や送信機から発信された情報を処理し、機体を制御するための信号をモーターや駆動装置に送るシステム。いわば無人航空機の「脳」に当たる部分であり、当然機体に内蔵されている。

例題8)
>答えは。マルチローターやヘリコプターはピッチ操舵によって前後移動するのに対し、飛行機は上下移動することに注意。

引用:imidas

例題9)
>答えは❌。操縦者が肉眼で機体を視認して操縦する以外は、全て目視外飛行に該当する。

例題10)

>答えは。事故等の防止のためには、ヒューマンエラーを完全に無くすことは出来ないことから、全ての利用可能な人的リソース、ハードウェア及び情報を活用した防止対策を講じることがCRMの考え方である。

例題11)

>答えは。ボルテックスリングステートは、機体を垂直急降下させた場合に発生し、機体が揚力を失って危険な状態に陥る可能性がある。そのため、機体を降下させたい場合は、ゆっくりと降下させる、あるいは降下と同時に水平移動も行うと予防することが出来る。

例題12)

>答えは×。係留飛行の紐の長さは、30メートルまでである。

・計算問題

例題13)飛行機の滑空距離

>揚抗比とは揚力と抗力の比のことであり、これが大きいほど緩やかに滑空していく。この場合揚抗比は15であるので、水平方向に15m進むと、下方向に1m降下する。よって着陸するまでに進む距離は、

1000×15=15,000mである。

例題14)フレネルゾーン半径 60% 

>フレネルゾーン半径を求める公式は、フレネルゾーン半径 R = √(λD/4)

この公式に数値を代入すればよい。ただし波長λは、周波数fと速度v(=光速)の関係式 v = f λ から導く。λ=v/fより、λ≒0.0526となる。よってフレネルゾーン半径Rは、√(0.0526*1000/4)≒3.626
求めるのはRの60%だから、3.626×60%≒ 2.2(m)

例題15)飛行機の旋回半径

>旋回半径を求める公式は、𝑉2/𝑟 =𝑔tan𝜙 

rの関係式に直すと、r=𝑉2/𝑔tan𝜙 数値を入れると、(25)2/9.8×0.58 ≒ 110(m)
となる。上記の公式は、飛行機の力のつり合いから導けるが、覚えた方が楽である。

例題16)仕事の率の変化

推力の関係式 𝑇 ∝ 𝜌𝜔2 と重力と推力のつり合い 𝑊=𝑇 から、ローターの回転数の二乗は機体に働く重力の力の大きさに比例している。問題では重さ5㎏で回転数100rpsと釣り合っていることから、

5g 10000𝜌 、ペイロード2㎏を加えた重さ7㎏になると、 
7g 𝜔2𝜌  、比例関係によりこの𝜔2は14000となる。よって回転数ω ≒ 118(rps)である。

例題17)落下時の水平距離

>高さ44.1mから機体が落下を始めると、H=1/2gt2 =4.9×t2 > 44.1/4.9=t2

t=3(s)となる。よって、機体の水平移動距離は、5.0×3= 15(m)となる。

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